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蓄圧式噴霧器の圧力がかからないのは除草剤の詰まり?原因調査と解決法

蓄圧式噴霧器の圧力がかからないのは除草剤の詰まり?原因調査と解決法 雑草・防草対策
圧がかからない蓄圧式噴霧器は修理できる?
【安全管理】狩猟免許保持者の監修に基づき法令遵守を前提とした情報を配信中

蓄圧式の噴霧器を使用しようとしたら、全く圧力がかからないと現場で焦った経験はありませんか。

農作業や害虫駆除の現場で頻繁に起きるこのトラブルは、除草剤の詰まりやパッキンの劣化が主な原因です。

工進などの有名メーカーの製品であっても、手動や動力に関わらず圧力が上がらない現象は突然発生します。

新しい機器への買い替えを検討する前に、まずは噴霧器の構造や内部の仕組みなどを正しく理解することが大切です。

実は致命的な故障などではなく、単なる間違った使い方によって先端から液が出ない状態に陥っているだけかもしれません。

この記事では、プロの視点からエンジン式も含めたあらゆるトラブルの根本的な原因を徹底的に調査してわかりやすく解説します。

さらには、自宅で簡単にできる修理の裏技や、劣化した部品のパッキン交換方法まで余すことなくお伝えします。

蓄圧式噴霧器の詰まりは時に内部に残留した薬剤が突然飛び散る場合があります。内部には圧力がかかっており、緩んだ部品が飛んできて目や顔に当たると大変危険です。圧力がかかっていないからと過信せず、保護ゴーグルなどを着用の上、安全確実に作業を進めてください。

農薬散布用の噴霧器は吸い込んだり目に入ると失明する場合があります。農薬を吸い込んだ場合は直ちに医師の診察を受け、正しい処置を受けてください。

農薬を吸い込んだ時に現れる症状については、メディカルドックに掲載されている現役医師のコラムが各農薬成分ごとに解説されているので参考になります。

記事の要約とポイント

  • 蓄圧式の噴霧器で圧力がかからない、または液が出ない時の主な原因はパッキンの劣化や除草剤の詰まりです。
  • 工進などの手動や動力タイプで圧力が上がらない場合でも、構造と仕組みを理解すれば簡単に故障箇所を特定できます。
  • 正しい使い方を覚えてエンジン式などのトラブルを防ぎ、無駄な買い替えを避けることが重要です。
  • 自分でできる修理の裏技やパッキン交換の手順をマスターして、即座に現場の作業を再開しましょう。
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まずは、なぜこのような腹立たしい現象が起きるのか、その根本的な仕組みから紐解いていきましょう。

蓄圧式の仕組みは、実は非常にシンプルで自転車の空気入れを想像してください。

筒(シリンダー)の中をピストンが上下することで、外の空気をタンク内部に押し込みますが、タンクの中は密閉空間になっているため、空気がどんどん送り込まれると内部の圧力が高まります。

この「逃げ場を失って圧縮された空気」が、下にある液体(薬剤)を力ずくで押し下げ、細いホースを通ってノズルから勢いよく噴射されるという構造です。

ホースについても先に少し触れておきますが、画像の様に全て外して確認する事が出来るので、ひび割れや擦り切れてないか確認してください。

ホースに穴が開いていると不意に薬剤が飛び出して来て危険だからです。

ホースの状態
抜いてホースの状態を確認

また、内部のホースバンドが外れていたり、ホースの途中で穴が開いていると、薬剤が途中までしか吸わない!といった現象も起こってきます。

内部のホースバンド
ホースバンドが外れると途中までしか薬剤を吸わない

では、なぜ圧力がかからないのか?

答えは明白で、「どこかから空気が逃げているから」に他なりません!その空気の逃げ道となるのは、主に以下の3箇所に絞られます。

  1. ピストン部のパッキン(Oリング)
    ここが摩耗したり乾燥して縮むと、空気を押し下げられず、スッカスカになります。
  2. ポンプとタンクのネジ山
    フタの役割を果たすポンプ部分の締め付けが甘い、あるいはそこの大きな平パッキンが劣化していると、圧縮したそばから隙間から空気が漏れます。
  3. 安全弁(リリーフバルブ)の固着
    圧力が上がりすぎた時に空気を逃がす安全弁にゴミが挟まったり、スプリングが錆びて開きっぱなしになっている状態です。

よく「薬剤が強すぎてプラスチックが溶けたんじゃないか」と心配する方がいますが、よほど規格外の劇薬を原液で入れない限り、タンク自体に穴が開くことは稀です。

原因のほとんどは、数百円のゴム部品の反抗期なのです。急に言うことを聞かなくなるこの現象、私は現場で「噴霧器の猫化」と呼んでいます。

他にも意外な見落としやよくあるミスとして挙げられるのが薬剤の入れすぎです。

一度に噴霧したいあまり、薬剤を出来るだけ多く入れて噴霧しようと考えたくなる気持ちはわかりますが、蓄圧式噴霧器は構造上空気の入る隙間が必要です。

たまにあるのが、減圧弁が開いたままになっていた!という事もあります。

たとえば、中途半端な薬剤残量でその日の業務を終えた場合、明日又やろうととりあえず減圧弁を引いて空気を抜きます。

そのまま忘れて次の日空気を入れたが入らない…という現象が起きます。

当サイトでは、害虫・害獣対策・防草対策だけではなくそれにかかわる機器のメンテナンスも得意としています。

記事数はまだ少ないですが、これからも参考になりそうな機器のメンテナンス方法や、トラブルの原因を現場目線で積極的に配信していくつもりです。

AI記事で表面上の解決策を多く解説したブログ・サイトが多い中、当サイトではオリジナルの画像・動画・文章を使い現場の生の声を届ける事を使命として日々サイト運営に取り組んでいます。

また、インスタグラムでも定期的に狩猟や害虫・害獣・除草対策の活動についても配信しています!興味のある方は是非フォロー・イイネお願いします。

詳細な作業手順に関しては、画像や文章だけでは分かりにくい部分もあるので動画で説明しています。

※他の見出しでも解説していますが、圧がかかったまま部品を緩めたりすると危険です!自動安全弁からまずはタンク内圧を減圧してください。

蓄圧式

構造

仕組み

出ない

エンジン

  • 手動と動力で違いはある?噴霧器の基本的な構造と仕組みをプロが解説
  • 何度ポンピングしても圧力が上がらない!パッキンの劣化や故障を疑うサイン
  • 除草剤や薬剤がノズルから全く出ないのはポンプ内の詰まりが原因?
  • エンジン式や動力タイプ特有のトラブルと間違えやすい使い方

手動と動力で違いはある?噴霧器の基本的な構造と仕組みをプロが解説

ここで、手動と動力の違いを整理しておきましょう。

項目手動(蓄圧式)動力(エンジン・バッテリー式)
加圧の仕組み人力で空気を圧縮し、その空気圧で液を押し出すモーターやエンジンの力で直接ポンプを回し、液を吸い上げて圧送する
メリット構造が単純で軽い。安価。音が静か。スイッチ一つで一定の強力な圧力が持続する。広範囲の作業が楽。
デメリット定期的なポンピングが必要で疲れる。圧力が徐々に落ちる。重い。高価。バッテリー切れや燃料切れのリスク。騒音がある。
主な故障原因パッキン劣化による空気漏れ、ノズル詰まりモーター焼き付き、キャブレター詰まり、バッテリー寿命

表を見ていただければわかる通り、手動の蓄圧式は「空気を圧縮する」のに対し、動力式は「直接液体を吸い上げて押し出す(プランジャーポンプ等)」という根本的な構造の違いがあります。

動力タイプは確かにポンピングの地獄から解放してくれますが、メンテナンスの難易度は跳ね上がります。

エンジンが掛からない、バッテリーが充電できないといった、パッキン交換だけでは済まない高度な故障が待ち受けているのです。

だからこそ、私はプロの現場でも、ちょっとした隙間や狭い床下での作業には、あえて構造がシンプルでトラブルの切り分けが簡単な手動の蓄圧式を愛用しています。

手動だから劣っている、ということは決してありません。使い方次第で最強の相棒になるのです。

畑や田んぼなどの場合は別です。

これを蓄圧式ポンプでやっていたら日が暮れます。

タンク容量も蓄圧式とエンジン式ではまるで違いますし、背負い式で姿勢が楽に作業できるというメリットもあります。

表でも解説した通り、エンジン式は農家向けで、蓄圧式は狭い範囲をピンポイントで噴霧するので、私たち害獣・害虫・雑草対策に使用する事が多いです。

今回は紹介していませんが、電池式のモータータイプもあります。

最近は電池式もバッテリーの高性能化に伴い、とても軽量で長時間の作業が可能となります!

マキタいいですよ!私も他の害虫駆除業者が使っているので、使わせてもらったことがありますが、軽くてとにかく丈夫。

流石マキタといったところです。

充電式タイプの良いところは、バッテリーが他の電動工具にも併用できる事ですし、バッテリーを二個持っていれば一個充電して切れたら充電中のバッテリーをとりつける。

以下繰り返しで無限に動作します。

農家ほどの規模でないにせよ、個人の住宅以外でかなり広範囲な施設(ビルや会社)に対して薬剤を撒く時に重宝します。

参考までに、マキタの充電式噴霧器の広告を載せておきます。

現場のプロが認める圧倒的な作業効率

の商品の魅力!

マキタの噴霧器のラインナップは豊かなので、マキタ製品についてもっと知りたい方は公式サイトを見てみる事をお勧めします。

何度ポンピングしても圧力が上がらない!パッキンの劣化や故障を疑うサイン

ダイヤスプレーは購入するととてもしっかりした化粧箱に、しっかりとした取扱い説明書が丁寧に梱包されています。

箱は地下室の土においておいたら、いつの間にか虫に食われて箱が朽ちてしまいました(笑)

箱は捨ててしまいましたが、ホース類は意外とばらけるので、出来れば化粧箱はしっかり保管しておくことをお勧めします。

取扱い説明書
ダイヤスプレーの取説

冒頭でも解説した通り、圧がかからない原因は様々ありますが、いきなりポンプカップやパッキンを疑う前にまずは基本的な事からもう一度確認しておきましょう。

◆画像部品146番

セットされた減圧弁
取り外し前の減圧弁の様子

この部品は自動安全弁セットと書かれていますね。要はバネの力でパッキンを押さえつけて圧力を保っていますが、ある一定以上の圧力が加わると、バネの力が負けて圧が解放されるという仕組みです。これはスクリュー式でアッセンブリ事交換出来ますが、前日に緩めたり解放された時にゴミがはさまっていたりすると、圧がかからない!といった原因になります。

減圧弁の様子
取り外した減圧弁アッセンブリー
減圧弁とタンク
ホースと反対側についているのが減圧弁

◆各種スクリューの緩みと画像78番のパッキン

薬剤を入れてからポンプアッセンブリー本体をしっかりと締めていないと、当然ですが空気が入る事はありません。もっとも注意してほしいのが、78番のシールパッキンです。ここは薬事を入れるたびにこすれたり薬剤にさらされる部分なので、長く使っていると劣化してシール不足になる事があります。また、ポンプアッセンブリは、ダイヤスプレーの型番によっては一体化されており、分解できない場合があります。

ポンプアッセンブリ
パッキンやスクリューの状態を確認

上で型番によっては分解できないと書きましたが、じゃあどこまで分解できるの?という回答が以下の画像で、逆止弁の部分であるパーツ三つ分しか分解できず、シリンダー内壁と干渉するパッキンは分解できません。つまり、減圧弁以外が故障したら、このアッセンブリーごと購入するしかないという型番もあります。

逆止弁の分解
このポンプアッセンブリーが分解できるのは逆止弁のみ

◆薬剤の入れすぎ

冒頭でも解説した通り、薬剤の入れすぎによるトラブルも良く起こります。圧がかからないばかりでなく、かかっても一瞬でものすごく固くなることもあります。蓄圧式はエンジン式とは異なり、空気を入れる事でその圧力で薬剤を飛ばすので、空気が入るスペースが無い事には始まりません。

上記の基本事項を確認しても尚、蓄圧式噴霧器の圧がかからない場合、60番の逆止弁ホルダーセットが疑われます。空気を80番のシリンダー筒に取り入れて、それを逆止弁から押し出します。逆止弁から注入された空気は内部のタンク圧力によって逆止弁を押し戻し空気漏れを防ぎます。この逆止弁にはかなりの圧力がかかるので、少しずれたり薬剤と一緒に入ったゴミで詰まる可能性があります。以下の画像でも分かる通り、こんな状態で空気を入れたら、内部のどこが故障してもおかしくありません。

タンク内のゴミ
薬剤を入れる時にゴミが入ると故障する

◆画像109ピストンパッキン

また、シリンダー内のピストンパッキンも圧がかからない原因の一つです。ピストンパッキンは実に繊細な構造で、このパッキンはシリンダー内壁と接触していますが、ポンピング動作と共にスムーズに上下する事が求められます。このパッキンにゴミが詰まって噛むと、シリンダー内壁を傷つけたりして、ピストンパッキンを交換しても圧がうまくかからないといった事も起こります。その場合はポンプシリンダーセットごと購入した方がいいかもしれません。少し拡大するとわかりますが、パッキンがひび割れていて、接続しても薬剤がぽたぽた垂れてきます。

噴霧ノズル
噴霧ノズルとトリガー部分の筒のパッキンです
噴射ノズル出口
ゴミが詰まっているのが確認できる。これでは薬剤が出ない

色々書きましたが、トリガー部分の機構が故障した場合は、分解できない構造になっているので、この噴射機構のアッセンブリーをそのまま購入するしかないです。

正しくセットされたスプレーノズル
ノズル部分のパッキンは特に劣化しやすいので注意

除草剤や薬剤がノズルから全く出ないのはポンプ内の詰まりが原因?

さて、圧力がかからないトラブルとは少し毛色が違いますが、非常に混同されやすいのが「ノズルから出ない」という現象です。

ハンドルは重くなる。

空気はしっかり圧縮されている…それなのに、レバーを握っても液が出ない。これはパッキンの故障ではありません。

おそらく「詰まり」です。

乳剤や水和剤(粉末を水に溶かすタイプ)をタンクに入れたまま数日放置したことはありませんか?

「明日も使うからいいや」と横着をすると、ノズルの先端にある針の穴ほどしかない微細な噴射口で薬剤が結晶化し、カチカチに固まってしまいます。

また、水和剤を溶かす際、十分に撹拌せずにダマのまま投入すると、ストレーナー(吸い込み口のフィルター)が泥で目詰まりしたようになり、液体を吸い上げられなくなります。

これを防ぐには、作業後に必ず「真水を入れて数分間噴射し、ノズル内部の薬剤を洗い流す」という洗浄が必要です。

分解して見落としてほしくないのが、薬剤を吸い上げるホースエンドの部分です!ここは、網ではなくかなり穴が大きい十字のトラップがあるだけです。

ノズルの先端より大きめのゴミは簡単に吸い込みノズルが詰まるので、よく掃除してください。

ホースエンドの状態
ゴミが無いか確認

エンジン式や動力タイプ特有のトラブルと間違えやすい使い方

ここで少し、エンジン式やバッテリー式といった動力タイプのトラブルについても触れておきましょう。

「やっぱり手動は面倒だから、奮発して動力タイプに買い替えようかな」と心が揺らいでいる方は必見です。

動力タイプで液が出ない、圧力が上がらない場合、原因は多岐にわたります。

エンジン式で最も多いのが「キャブレターの詰まり」です。

混合燃料を長期間入れっぱなしにすると、ガソリンが揮発してオイル成分だけがベトベトのガム状になって残り、燃料経路を塞いでしまいます。

こうなるとエンジンはウンともスンとも言いません。

また、バッテリー式の場合は「バッテリーの過放電(寿命)」があります。

冬場、物置に数ヶ月放置していたバッテリーは、いざ春に使おうと思った時には完全に死亡していることがよくあります。

ただ、最近のリチウムイオンバッテリーは性能があがっているので、このようなトラブルは殆どなくなりました。

昔のニッカドバッテリーや電池式のバッテリーは時に液漏れして本体を壊す事もありました。

エンジン式タイプの噴霧器に関してはあまり深堀すると、原因が多岐に渡り過ぎて解説しきれず、本来の蓄圧式噴霧器の記事の趣旨とは異なってしまうので、この辺で割愛します。

更に詳しく知りたい方は、各メーカーのマニュアルを参照するのが良いでしょう。

ムシゼロJPでも需要次第では、解説記事や動画を作るつもりです。

現場の裏技!蓄圧式の噴霧器で圧力がかからない時の修理とパッキン交換

蓄圧式噴霧器の圧力がかからない原因とパッキン交換の方法について、QA形式でまとめてみました。

何度シュコシュコしても手応えがスッカスカ。これって寿命ですか?

いいえ、ほとんどが「ゴムの乾燥」です。 多くの場合、本体の故障ではなくピストン先端のパッキン(Oリング)が乾いて密着力を失っているだけです。潤滑剤が切れると空気を圧縮できず、ただ筒の中で空回ります。 【現場の裏技】:シリコングリスをパッキンに薄く塗るだけで、驚くほど圧力が復活します。これを試さずに捨てるのは、プロから言わせれば札束を捨てているようなものです。

パッキンに塗るのは、家にあるサラダ油やミシン油でもいいですか?

絶対にNGです。必ず「シリコン系」を使ってください。 石油系の油(機械油、CRC、サラダ油など)は、パッキンのゴムを膨張させたり溶かしたりして、数日で完全にトドメを刺してしまいます。 【プロの助言】:ホームセンターで数百円で売っている「シリコングリス」か「シリコンスプレー」を用意してください。これ一本で噴霧器の寿命は数倍に延びます。

工進などのメーカー品ではなく、安いノーブランド品でも直せますか?

グリスアップで直る可能性は高いですが、部品交換は困難です。 仕組みは同じなので、グリスを塗る応急処置は共通して有効です。ただし、パッキンが千切れていた場合、工進などの国内主要メーカーなら数百円で交換部品が手に入りますが、ノーブランド品は部品単体で売っていないため、事実上の使い捨てになります。 【裏話】:長く使うなら、数百円のパッキンセットがどこでも買える「メーカー品」を買っておくのが、結局一番コスパが良いんです。

圧力はかかるのに、レバーを握っても液が全然出ません。何が原因?

それは空気漏れではなく「ノズルの結晶化」による詰まりです。 除草剤などの薬剤を入れっぱなしにすると、ノズル先端の微細な穴で成分が固まります。 【現場の知恵】:ノズルを分解して水洗いし、細い針金や歯ブラシで掃除してください。そもそも、作業後に「真水で1分間噴射」して内部を洗浄する習慣をつけるだけで、このトラブルは9割防げます。

タンクのフタ付近から「シュー」と音がして圧が逃げてしまいます。

締め込み不足か、大きな「平パッキン」のゴミ噛みを疑ってください。 シリンダーユニットとタンクの接続部にある大きな平たいゴムが原因です。 【チェックポイント】:ネジ山に砂が噛んでいたり、パッキンがねじれて装着されていることが多いです。一度外して綺麗に拭き、しっかり締め直すだけで直ることがほとんど。力任せに締めるのではなく、「パッキンが密着しているか」を意識するのがコツです。

パッキン

修理

交換

工進

故障

  • 工進など主要メーカー製噴霧器を自力で直すパッキン交換の手順とコツ
  • メーカーに修理を出す前に!5分でできる故障箇所の特定とメンテナンス
  • 蓄圧式の噴霧器で圧力がかからないトラブル総括とまとめ

工進など主要メーカー製噴霧器を自力で直すパッキン交換の手順とコツ

グリスを塗ってもスッカスカ、あるいはパッキンを見たら明らかにヒビ割れていたり、千切れたりしていた場合。

これはもう寿命ですので「交換」しかありません。

ここで、工進(KOSHIN)やマルハチ産業といった国内主要メーカーの強みが発揮されます。

彼らの素晴らしいところは、補修用のパッキンセットが数百円で、ホームセンターやAmazonで簡単に手に入ることです。安価な無名ブランドの使い捨てとはここが違います。

パッキン交換の基本手順

  1. ポンプユニットの取り外し
    タンク内の圧力を完全に抜いてから(これが重要!圧が残っていると顔に薬品が吹き出します)、ポンプの取っ手を回してシリンダーごと引き抜きます。
  2. ピストン先端の確認
    シリンダー(外筒)からピストン(内筒)を抜き出します。先端についている黒いゴムの輪(Oリング)がターゲットです。
  3. 古いパッキンの除去
    マイナスドライバーや千枚通しを使って、古いOリングを溝から外します。この時、プラスチックの溝を傷つけないよう注意してください。傷がつくと、そこから空気が漏れるようになります。
  4. 清掃
    溝に溜まった古いグリスや砂、薬剤の結晶を古歯ブラシなどで綺麗に洗い流し、乾燥させます。
  5. 新しいパッキンの装着
    新しいOリングにシリコングリスを米粒大ほど出し、指で全体に馴染ませてから溝にはめ込みます。
  6. 組み立てとテスト
    元通りにシリンダーに挿入し、タンクにセットします。空の状態でポンピングし、しっかり手応えがあるか確認します。

部品の供給体制や、より詳細な製品の安全な取り扱いについては、一般社団法人 日本農業機械工業会などの情報も参考になります。

国内メーカーはこうした工業会の安全基準に則って設計されているため、長く安全に使うならやはり安心感があります。

メーカーに修理を出す前に!5分でできる故障箇所の特定とメンテナンス

「自分で色々いじるのは怖い」「壊してしまいそうだからメーカーに修理に出したい」という気持ちはわかりますが、メーカーに送ると送料だけでも数千円かかり、見積もりが出るまでに何週間も待たされることがあります。

夏の草刈りシーズンにそんな悠長なことは言っていられません。

修理に出す前に、あるいは新しいものをポチる前に、以下の「5分でできる切り分けチェック」を必ず行ってください。

チェック箇所症状疑われる原因対処法
ポンプの感触スカスカで抵抗がないピストンパッキンの劣化・乾燥シリコングリス塗布、またはパッキン交換
音(耳を澄ます)シリンダー上部からシューッと音がするタンクとポンプのネジ締め込み不足、平パッキン劣化しっかり締め直す、平パッキンの交換
ノズル・ホース圧はあるのに液が出ない、またはポタポタ垂れるノズル先端の詰まり、ホース内の汚れノズルを分解して水洗い、細い針金で清掃
安全弁(リリーフ弁)横の小さな弁から常に空気が漏れる安全弁の固着、スプリングの錆・破損安全弁を引っ張って清掃、ダメなら部品交換

この表に沿って確認するだけで、問題の8割は自力で解決できます。

これは私の住んでいる地域を含め地方の話なのですが、大抵地方にはコメリがあると思いますが、コメリは農家・農協と連携した業務を行っています。

既に農家・農協関係者なら周知の事実ですが、お近くのコメリに修理を依頼すると、これらの関係者は割安で修理を受けられる場合もあります。

業務で使う場合などによっては、更に行政の助成金が受けられるかもしれません。

なので、自分の住んでいる地域の行政は必ずチェックしてその辺の連携がどうなっているか確認しましょう。

コメリが無い場合は、農協と連携した個人商店がこの業務を受け持っている場合があります。

急いでいる場合、どちらを選ぶか?という事ですが、最近はコメリも増えてきて頼みやすい雰囲気ですが、逆にシーズン中は待つ場合があります。

個人商店はシーズン中意外とねらい目かもしれません。

蓄圧式の噴霧器で圧力がかからないトラブル総括とまとめ

これまで様々な故障の原因について解説してきました。

噴霧器には主に記事内で解説した蓄圧式・エンジン式・電気式の三種類に分けられますが、今回は主に自分で空気を圧縮して使用する蓄圧式を使用しました。

少し本題とはそれますが、余談としてキャンプ用のガソリンストーブは、自身の熱でプレヒートしたガソリンを気化して燃料を供給する自己加圧式というタンクもあります。

農薬や除草剤は自分で揮発するわけではないので、これはあくまで液体構造の予備知識です。

さて、本題のまとめに戻ります。

蓄圧式タンクの噴霧器に圧力がかからない場合、まず確認して欲しいことを解説しました。

各種締め忘れは勿論、前日に開放した減圧バルブの確認、見落としがちな薬剤の入れすぎを確認してください。

続いて、薬剤封入用とポンプアッセンブリーがセットになったパッキンの劣化、ポンプシリンダーと接触するパッキンの劣化。

これは、シリコングリスを塗ると滑りが良くなります。

他にも細かい部分として逆止弁に薬剤と一緒に含まれたゴミクズが詰まっていないか?を確認します。

圧がかかっても薬剤が出ない場合は、どこまで薬剤が出力されるかをホースなどを先端から取り外して問題の切り分けを行います。

殆どの場合、長期保存とメンテナンス不足が原因で薬剤がノズル先端で固まったことが原因かもしれません。

除草剤のグリホサートが固まったというのは聞いたことがありませんが、ゴキブリや蜘蛛などを駆除する害虫対策用の乳剤は意外と固まります。

乳剤に関して補足すると、乳剤は実は油でそれを水と界面活性剤、有機溶剤でとかしたものがあります。

有機溶剤は可燃性で揮発性があるので、使わないと揮発して粘土の高い油成分が濃縮されます。

これがノズルを詰まらせます。

ノズルが詰まったときは、有機溶剤(アセトンやシンナー)で洗浄すれば簡単に落ちます。

少しシンナーやアセトンの原液を噴霧器に入れて噴霧すると、徐々に薬剤が溶けてつまりが解消されることがあります。

シンナーやアセトンは多量に吸い込むと健康被害が起きる可能性があるので、必ず野外で可燃性の低い、開けた土地で作業してください。

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