「庭のイノシシを何とかしたい」そんな切実な悩みから「くくり罠」の自作や購入を考える農家は多いが、ちょっと待ってください!!
ネットの掲示板じゃ「自分の敷地ならバレない」なんて無責任な書き込みも目立ちますが、現実はそんなに甘くはありません。
そもそもなぜここまで厳しい規制が敷かれているのか?一歩間違えれば、近所の子供や散歩中のペットを巻き込む残酷な「事故」に直結しかねない、極めて「危険」な仕組みなのです。
たとえ「私有地」であっても、許可なく勝手に「罠」を仕掛ける行為は、紛れもない「違法」として扱われてしまいます。
野生動物の捕獲には、国家資格である「免許」が絶対に必要だし、罠の輪の直径が「12センチ」を超えてはいけないという鉄のルールがある。(最近は若干規制緩和されている)
これを知らずに設置すれば、あんたは害獣被害者から一転して、警察に連行される前科持ちの加害者になる可能性もゼロではありません。
「箱罠」なら簡単で安心だと思われがちですが、実はそっちも法律の縛りだらけで、素人が手を出すにはハードルが高い罠です。
ネズミの手のひらサイズの箱罠はホームセンターで1500円程度で購入可能で、免許が無くても設置可能です。
当サイトではYoutubeで狩猟免許の無い初心者にも、くくり罠の仕組みが分かるようにわかりやすく解説した動画もあるので是非併せてご覧ください。
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記事の要約とポイント
- たとえ自分の私有地であっても「免許」を持たずに「くくり罠」を設置するのは完全に「違法」であり、厳しい罰則の対象となる。
- 罠の輪の直径を「12センチ」以下にする規制は、人やペットを巻き込む残酷な事故を未然に防ぐための重要な仕組み。
- なぜ安易な設置が危険なのか、その仕組みや管理不足が招く法的リスク、そして残酷な捕獲の現実をプロが詳しく解説。
- 安全に害獣を駆除するなら、初心者でもリスクの低い「箱罠」の活用や、プロへの依頼が違法を避けるための最短ルート。
くくり罠の設置は違法?私有地で免許がない場合に問われる罪と規制の現実
自分の手で育てた野菜が食い荒らされる。丹精込めた庭が掘り返される…その怒り、痛いほどわかります。
毎朝畑を見るのが怖くなるあの感覚、農家や家庭菜園をやっている人なら一度は味わう絶望ですよね。「犯人」であるイノシシやシカ、ハクビシンに対して殺意に近い感情が湧くのも無理はありません。
そこで多くの人がスマホを取り出し、ネット通販で「動物 捕獲」と検索する。すると、数千円で買えるワイヤー状の道具、いわゆる「くくり罠」が画面に出てくるわけです。「自分の土地だし、害獣を駆除するだけだから問題ないだろう」とポチりそうになったあなた。
ちょっと待った。そのクリック、前科一犯への入り口かもしれませんよ。
脅しでもなんでもなく、日本において野生動物を捕まえるという行為は、銃刀法や薬機法並みにガチガチに規制されています。知らなかったでは済まされない、最悪の場合、逮捕や書類送検もあり得る「大人の落とし穴」なんです。今日は、教科書的な法律論だけでなく、現場で見てきた「バレた時の悲惨な末路」や「ネットには書けない残酷な現実」まで、包み隠さずお話しします。
この記事の要約:忙しい人のための結論
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私有地なら免許なしでくくり罠を仕掛けていい?
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基本的に違法です。 鳥獣保護管理法により、狩猟免許(わな猟免許)がなく、かつ狩猟期間外や捕獲許可がない状態での設置は犯罪となります。「自分の庭だから」という理屈は通用しません。
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違反したらどうなる?
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1年以下の懲役または100万円以下の罰金。 加えて、違法罠で人が怪我をすれば過失致傷罪、ペットを殺傷すれば器物損壊や動物愛護法違反も問われます。
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どうすればいい?
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「はこわな」なら一部例外あり。またはプロへ依頼。 自宅敷地内で、特定の条件(垣根で囲われている等)を満たす場合、免許不要で「小型の箱わな」等を設置できる特例がありますが、くくり罠はその特例の対象外であることがほとんどです。
狩猟免許が無くても出来る鹿や害獣対策については、以下の記事で詳しく解説しているので、免許は取りたくないけど害獣に困っている!!という方の参考になると思うので、併せてご覧ください。
超音波撃退器や電気柵は免許が無くても害獣対策に効果的な一方、ペットや人にも影響を与える可能性もゼロではないので注意が必要です。
私有地でも違法な罠の規制
違法
くくり罠
12センチ
免許
私有地
自分の土地だからと無免許で「くくり罠」を仕掛けると、鳥獣保護法違反で処罰されます。直径「12センチ」規制は、他者の足を誤って挟む「事故」や「残酷」な被害を防ぐための重要な仕組みです。なぜこれほど厳しいのか、その危険な実態を知り私有地でもルールを守る重要性をプロが徹底解説します。
- なぜ自分の土地であっても自由に罠を仕掛けてはいけないのか
- 直径12センチを超えるサイズが制限される仕組みと規制の目的
- 狩猟免許を持たない初心者が陥る「有害鳥獣駆除」という言葉の罠
- 無差別な捕獲が招く残酷な結末と現場の裏話
なぜ自分の土地であっても自由に罠を仕掛けてはいけないのか

「俺の土地に入ってきた泥棒を捕まえて何が悪いんだ」
このセリフ、私が現場で違法設置を指摘した時におじいちゃんたちが口を揃えて言う言葉ランキング不動の1位です。気持ちはわかります。固定資産税を払い、草むしりをし、管理しているのはあなたですからね。
しかし、日本の法律の根幹には「野生動物は誰のものでもない(無主物)」という考え方があります。あなたの土地にいても、そのイノシシはあなたの所有物ではありません。国が管理する自然資源の一部なんです。これを勝手に捕まえたり殺したりすることは、公共のルールを破る行為とみなされます。
もう少し踏み込んだ話をしましょう。ネットの掲示板なんかでは「バレなきゃいい」なんて無責任な書き込みを見かけますが、これには大きなリスクが潜んでいます。それは「錯誤捕獲」のリスクです。
あなたがイノシシを狙って仕掛けたとしても、そこにかかるのが近所の子供や、散歩中の犬ではないという保証はどこにもありません。私有地といっても、日本の住宅事情や里山の構造上、境界線は曖昧で、誰かが迷い込む可能性は常にあります。自分の土地だからといって、無制限に殺傷能力のあるトラップを敷設する権利は認められていないのです。
詳しくは環境省:鳥獣保護管理法の概要でも解説しされているので、鳥獣保護管理法について詳しく知りたい方は、是非環境省のHPもご覧ください。
直径12センチを超えるサイズが制限される仕組みと規制の目的

さて、少しテクニカルな話をします。「12センチ」という数字、聞いたことありますか?
実は、狩猟免許を持っている人間であっても、くくり罠の使用には厳しい制限があります。その代表格が「輪の直径が12センチを超えるくくり罠の使用禁止(ツキノワグマ等の生息域に限る)」という規制です。
なぜ12センチなのか。これ、絶妙なサイズなんですよ。
- イノシシやシカの足:入る
- ツキノワグマの足:入らない(ことが多い)
- 人間の足(靴込み):入らない(ことが多い)
この規制の最大の目的は、クマの誤捕獲(錯誤捕獲)を防ぐことです。想像してみてください。あなたが仕掛けたワイヤーに、イノシシではなく興奮したクマがかかっていたらどうしますか? 近づけば殺されます。かといって放置すれば、ワイヤーを引きちぎって怒り狂ったクマが民家を襲うかもしれません。
実際、12センチ規制が敷かれている地域で、知らずに大きな輪の罠を仕掛け、クマをかけてしまった人の末路は悲惨です。行政への報告義務、警察の聴取、そして何より「地域を危険に晒した」という近隣住民からの白い目。
プロの猟師たちは、この12センチという制約の中で、いかに獲物の足を正確に踏ませるか、ミリ単位の調整をしています。それを、知識のない素人が「大きい方が捕まえやすいだろ」と規制無視の大きな輪を仕掛ける。これがどれほど危険で、プロから見て冷や汗が出る行為か、おわかりいただけるでしょうか。
以下はムシゼロJPのインスタで、鹿用の箱罠を設置した所に出没した熊の痕跡です!2026年の2月は昨年よりも暖かく、この地域では既に桜や梅が咲き始めています。
それと同時に熊も冬眠から早く目覚めて餌をさがしまわっているようで、大変危険な状況です。
しかも、以下のインスタの画像は私の民家の敷地内です!緑色のフンがクマの糞で、タマのような形の糞は鹿の糞なので、このような形の糞を見付けたらすぐに猟友会か役場に通報しましょう。
熊は米ぬかは好きではありませんが、鹿やイノシシ用の箱罠に吊るした鹿の足ブロックのおいしそうな臭いにつられてやってきたのでしょう。中の餌がペロッと食べられていました。
狩猟免許を持たない初心者が陥る「有害鳥獣駆除」という言葉の罠
ここが一番の落とし穴です。「狩猟」ではなく「駆除」なら免許はいらないんでしょ? と勘違いしている人が多すぎます。
結論から言います。「有害鳥獣駆除」は、狩猟よりもハードルが高い行政手続きです。
ネット上の適当なブログには「農地を守るためならOK」なんて書いてあることがありますが、大嘘です。有害鳥獣駆除として合法的に罠をかけるには、以下のステップが必要です。
筆者もたまに混乱してしまう事があるのですが、有害駆除は私の地域の場合猟期に最低でも鹿を一頭捕獲実績がある猟師でないと交付されない許可証です。これがやっかいで、獲物なら何でもOKというわけではなく鹿のようです。
以前、ブログに上げたハクビシンやアナグマなどの小動物ではダメなようです。
つまり、「害獣だから駆除してやる」という動機だけでは法的根拠になりません。許可なく捕まえれば、それは「密猟」です。
また、「自宅の庭なら免許不要で捕獲できる」という特例(鳥獣保護管理法第11条)についても誤解が蔓延しています。この特例が適用されるのは、以下の条件が揃った時だけです。
- 垣根や塀で囲まれた住宅の敷地内であること
- 法定猟具(銃、大きなくくり罠など)を使用しないこと
- 狩猟鳥獣であること(※対象外の動物もいる)
ここで重要なのが、くくり罠の多くは「法定猟具」に含まれるため、結局のところ免許が必要になるケースがほとんどだという点です。ホームセンターで売っているからといって、誰でも使っていいわけではない。包丁は誰でも買えるけど、持ち歩いたら銃刀法違反になるのと同じロジックです。
無差別な捕獲が招く残酷な結末と現場の裏話
ここからは、少し気分の悪くなる話をします。でも、罠を仕掛けるなら知っておくべき「痛み」の現実です。
くくり罠というのは、動物の足首をワイヤーで強力に締め上げる仕組みです。バネの力で一瞬にして締まります。この時、何が起きるか。
運が良ければ、足首をホールドするだけです。しかし、多くの場合はそうなりません。 暴れる動物の多くは怪我をすることもあります。
「害獣だから殺してもいい」と「残酷な殺し方をしていい」はイコールではありません。
免許を持った猟師は、見回りを毎日行い、かかっていたら速やかに、可能な限り苦痛を与えない方法(止め刺し)を行います。それが命を奪う者の最低限の作法だからです。 しかし、素人の設置者は見回りをサボりがちです。「週末に見に行けばいいか」と考えている間に、罠にかかった動物は飢えと渇き、そして激痛の中で数日間苦しみます。あるいは、足を引きずって逃げ、近所の床下で異臭騒動を起こす可能性があります。
これが、あなたがやろうとしていることの「最悪のシナリオ」です。
違法なくくり罠を避ける運用術!箱罠との違いと正しい安全対策

では、どうすればいいのか。プロとして提案したいのは、くくり罠への執着を捨て、運用方法を見直すことです。
ここで、くくり罠と箱罠(はこわな)の違いを整理しておきましょう。
【表1:くくり罠 vs 箱罠 特性比較テーブル】
| 特徴 | くくり罠 | 箱罠(はこわな) |
| 形状 | ワイヤーとバネで足を縛る | 檻の中に餌を置き閉じ込める |
| 法的ハードル | 極めて高い(原則免許必須) | 比較的低い(条件次第で免許不要の特例あり) |
| 捕獲難易度 | 高い(獣道の見極めが必要) | 低~中(餌で誘引できる) |
| 安全性 | 危険(誤って踏むと大怪我) | 安全(扉が閉まるだけ) |
| 錯誤捕獲 | 致命傷になりやすい | 逃がすことが容易(対象外なら扉を開けるだけ) |
| 動物への苦痛 | 激しい(骨折・壊死) | 少ない(閉じ込められるストレスのみ) |
| 初期費用 | 安い(数千円~) | 高い(数万円~) |
この表を見れば一目瞭然ですね。プロでもない限り、くくり罠を選ぶメリットは「安さ」以外にありません。しかし、その安さの代償として「違法リスク」と「残酷性」を背負うことになります。
正しい安全対策とは、「自分に扱えない道具には手を出さないこと」。これに尽きます。
参考までに合法なはこ罠とは、以下のような小型のネズミ駆除用の箱罠で、これなら原則自宅の敷地内に限り使用する事が出来ます。
事故を防ぐ安全な罠運用術
危険
箱罠
免許
違法
残酷
「くくり罠」は設置が難しく「危険」が伴うため、初心者には箱罠が推奨されます。どちらも免許や行政への申請が必須で、標識がない「罠」は即「違法」となり通報対象です。無差別な「残酷」な捕獲を避け、地域の安全を守るための正しい運用と、プロに相談してリスクを最小限に抑える具体的なコツを紹介します。
- ペットや子供を巻き込む事故の危険性をプロが警告
- 標識がない罠は通報対象?行政のパトロールで摘発されるケース
- 初心者には箱罠がおすすめ!くくり罠よりも安全で確実な理由
- ネットの「バレなきゃ大丈夫」は通用しない?近隣トラブルの怖さ
- 自治体への申請手順とプロに依頼するメリットを徹底解説
ペットや子供を巻き込む事故の危険性をプロが警告

「うちは田舎だから人も通らないし大丈夫」 そう思っている人ほど事故を起こします。
数年前、ある河川敷で遊んでいた小学生が、違法に設置されたくくり罠にかかる事故がありました。幸い骨折は免れましたが、足には深い傷が残り、親御さんは激怒。設置者は特定され、多額の賠償金と社会的信用を失いました。
もっと多いのが、犬や猫の事故です。 特に猫は狭い隙間や藪の中を好みます。あなたがイノシシ用に隠した罠の上を、近所の飼い猫が通る確率はゼロと言い切れますか?
もし飼い猫が罠にかかり、足を切断することになったら。その猫が近所の仲の良いお婆さんの生きがいだったら。 「法律違反」という刑事罰だけでなく、民事での損害賠償、そして何より「近所の猫の足を切断した人」というレッテルを貼られて、その土地に住み続けられますか?
プロの私たちが一番恐れているのは、獲物が捕れないことではなく、こういった取り返しのつかない事故なのです。
実際のケースとして私の地域でも人を巻き込んでしまい、地域を総括している猟友会の班長に連絡が行ってしまい注意されるという事もありました。
このようなミスが度重なると、最悪狩猟免許を取り消されるという事になりかねないので、罠の設置には住民への声掛けや、標識の確実な設置が必要です。
標識がない罠は通報対象?行政のパトロールで摘発されるケース


私の運営者情報にも設置時に義務付けられているタグの画像がありますが、自宅の敷地内ならまだしも他人の土地へ仕掛けた場合、このタグを設置し忘れるとエライ事になります。
そもそも法律で義務付けられているタグなので設置しないと、狩猟免許を持っていても違法罠になるのは言うまでもありません。それだけではなく、それが猟友会などに発覚すると、最悪免許とりけしになるケースがあります。
最も、狩猟に係わるルールは設置方法を含めて本当に沢山あり、新米猟師が一度に覚えるのは酷というものです。
その為、最初の一回位なら忘れても指導くらいで済む場合が殆どです。これは、実際に私のケースで、私の免許が取り立ての頃は、右も左も分からずぶっちゃけ二つのミスを犯していました。
一つ目が、今回話題に上げたタグの設置し忘れと、二つ目が罠のサイズです!
ぶっちゃけ15cm~17cmの罠は普通に販売されているので、大きければ大きな獲物が取れるだろう!とこれを購入してしましました。

はい。それが上記の写真の罠ですね…。これを普通に鹿の捕獲に使っていました(;^ω^)
しかも、この罠は行政の補助金で10セット購入したのですが、罠を補助金で買うには実際に購入した写真と見積書の提出が必要です。
この業務を担当する行政の窓口は、狩猟に熟知している人たちですがその方たちも気が付かずに私も初めての罠購入という事もあり、しばらくは何の疑問も抱かず使っていたところ、ある日罠をみた先輩猟師からコレは使ってはいけない罠だ!!と指摘があり、初めて発覚しました。
実際行政がパトロールして発覚するというこは稀で、殆どが今回の私のケースの様にベテラン猟師が違和感に気が付き、サイズを計ってみたら使っていけない罠だったというオチでした。
初心者には箱罠がおすすめ!くくり罠よりも安全で確実な理由
記事中盤の比較表でも触れましたが、特にハクビシンやアライグマといった中型獣対策であれば、箱罠が圧倒的におすすめです。

これは箱罠にかかった猫ちゃんですが、近所でもよくみる猫で、夕飯の魚の骨を入れて置いたら見事臭いにつられてかかってしまいました。
しかも、猫って意外とどんくさくてこの猫は3回くらい箱罠にかかってしまっていました!地域猫で毎回逃がされるので、警戒心も薄くなっているのかもしれません。
余談ですが、猫は害獣として駆除する事が可能ですが、地域猫はダメです!野猫で人に飼われていない事が前提です。
- 免許不要の特例が使いやすい
自宅の敷地内(囲いがある場所)であれば、小型の箱罠なら免許や許可なしで設置できる自治体が多いです(※必ず事前に自治体の農政課などに電話で確認してください!条例によります)。 - 間違えてもリセット可能
もし近所の(猫)がかかってしまっても、扉を開けて「ごめんね」と謝って逃がせば済みます。怪我はありません。これがくくり罠なら、暴れる猫の足から強力なワイヤーを外すという、プロでも危険な作業を強いられます。 - 餌で寄せられる
くくり罠は「動物が足を踏む場所」をピンポイントで予測する必要がありますが、箱罠は「美味しそうな匂い」で中まで誘導できます。初心者にはこちらの方がはるかに成功率が高いのです。
くくり罠は埋めて使用する物なので、一度埋めたら再設置もまた穴を掘って埋めなければなりません。
くくり罠の種類にもよりますが、大抵は木と木の間に設置するのですが、その時に円柱のパイプ製の罠だと埋める時に根っこがあり設置しにくい場合もありますが、踏板式のくくり罠であれば、設置が浅いので少し穴を掘るだけで設置できます。
いずれにせよ、くくり罠は罠を埋めるだけではなく獲物が踏みそうな場所の見極めや、動物に罠がばれないように隠す技術等、経験と練習が必要になります。
ネットの「バレなきゃ大丈夫」は通用しない?近隣トラブルの怖さ

他の見出しでも何度か触れましたが、近隣トラブルというのは想像以上に恐ろしいものです。
下手したら怪我を理由に訴えられる可能性もゼロではありませんし、そうなると本体の猟友会にも通知がいき最悪の場合免許取り消し!!!という処罰を受ける可能性もあるからです。
誰も歩いていない山の獣道ならともかく、柵で囲われた畑に設置した場合はさらに大変です!詳しくは狩猟経本などを参考にしてほしいのですが、これは完全に違法なので見つかった場合それ相応の処分を受ける事になります。
狩猟免許を取得したから!害獣駆除を依頼されたから!と言って、自由自在どこに仕掛けていいわけではありません。
近所トラブルの恐ろしさは、罠を設置した土地の持ち主だけではありません。猟友会に入ると、基本的にその地域を総括している狩猟の班長みたいな人が居て、その人のグループで活動することになります。
当然、地域密着型の狩猟なので、グループからもこの人はルールを守れない人!というレッテルを貼られてしまう事になります。
土地所有者+猟友会のグループとダブルパンチで攻められる事になるから注意が必要なのです。
自治体への申請手順とプロに依頼するメリットを徹底解説
「じゃあどうすればいいんだ!」という方へ。正攻法は2つ。「正規の手続きを踏んで自分でやる」か「プロに任せる」かです。
【表2:自力駆除(申請あり) vs プロ依頼 比較テーブル】
| 項目 | 自力で申請して実施 | プロ(駆除業者・猟友会)に依頼 |
| 費用 | 低い(道具代+手数料) | 高い(数万円~数十万円) |
| 手間 | 非常に多い(書類作成、毎日の見回り、死骸処理) | ほぼ無し(丸投げ可能) |
| 精神的負担 | 特大(覚悟が必要) | 無し |
| 確実性 | 素人の腕次第(失敗も多い) | 高い |
| 死骸の処理 | 自分で埋設または焼却施設へ搬入 | 業者が持ち帰って処分 |
ここで強調したいのは、「処理」の問題です。
合法的に許可を取って捕まえたとしても、最後は自分で止め刺をし、その死骸を処分しなければなりません。
あなたは、昨日まで生きていた温かい獣の死体を、自分の車に乗せて処理場まで運べますか? あるいは、自分の庭に深い穴を掘って埋められますか?
この「精神的負担」と「汚れ仕事」を考えれば、数万円払ってプロに頼むのは決して高くありません。プロは捕獲だけでなく、再発防止のための侵入経路の遮断(フェンス設置など)もアドバイスしてくれます。
申請手順は自治体によって異なりますが、基本的には市役所の「農政課」や「環境課」が窓口です。「畑が荒らされて困っている」と相談に行けば、猟友会を紹介してくれるケースもあります。まずは電話一本、それが一番の近道です。
くくり罠と違法リスクに関する総括
長くなりましたが、最後に改めてお伝えしたいことがあります。
私たち人間にとって、畑を荒らす動物は「悪」に見えるかもしれません。しかし、彼らはただ生きているだけです。そして、法律は人間社会の秩序を守るために存在します。
「たかが罠一つ」と思うかもしれません。しかし、その罠が引き起こすかもしれない「子供の怪我」「ペットの悲劇」「近隣との亀裂」は、あなたの平穏な生活を一瞬で破壊する威力を持っています。
くくり罠は、免許と技術、そして命を奪う覚悟を持った人間だけが扱える「諸刃の剣」です。安易な気持ちで手を出さないでください。もし害獣被害に悩んでいるなら、まずは自治体に相談するか、安全な箱罠を検討してください。
明日、あなたが庭を見たとき、そこにあるのが「違法な罠」ではなく、「正しい知識に基づいた対策」であることを願っています。
参考




